top of page

【終了】Exhibition&Performance|中川裕貴+米子匡司「Dissimilation」@岡山県・矢掛町(矢掛まちあるき文化祭 ~宿場町 時のアート回廊~)

2021年11月9日(火)~21日(日)At 旧矢掛本陣石井家住宅・酒蔵(岡山県矢掛町)


<展示/パフォーマンス情報>

中川裕貴+米子匡司「Dissimilation」


展示会期:2021年11月9日〜21日 9:00 - 16:00 パフォーマンス:2021年11月21日 14:30 - 16:00


※展示及びパフォーマンスの鑑賞には本陣入館料(高校生以上500円/小中学校300円)が必要になります。

※月曜日は休館日になります。

 

会場:

旧矢掛本陣石井家住宅酒蔵

( 岡山県小田郡矢掛町矢掛3079)

 

 

<展示についてのテキスト>

Dissimilation (2021)

今、この場所に私が置いた音や物は、この酒蔵、そして展示スペースにもとからあった様々な物や音(例えば小田川の川沿いの道を通る車の音)と深い繋がりは無いものの、何かしら「意識」をし合いながらお互いが存在できることを思い、つくりました。
タイトルの「Dissimilation」は同じや類似を意味する「similar」に、逆/反対を意味する接頭語「dis」が置かれることで、「異化」という意味になります。異化には様々な意味がありますが、ここでは「発音の都合などにより、もともと同音だった二つの音があえて異なる音として発音されるようになること」という言語学からくる意味で捉えています。
例えば「巡礼者」を意味するpilgrim という言葉の語源はラテン語の peregrīnum (外国人)のようですが、ラテン語から英語への移り変わりの中で、このperegrīnum の最初の <r> には「異化」が起こっており、そのため英語のpilgrimではラテン語の時の <r> が <l>となっています。(その結果pilgrimにはもとのラテン語では2つあった<r>の片方が<l>になっており、その言葉には<r>と<l>が共存することになります)
時間の「移動」の中で何かがその用途に従い、変化していくこと。
タイトルから私が考えたことは「空間(旧矢掛本陣石井家住宅/酒蔵)に音や物を置き、同じ場所を占める、また同化しながらも、そこから同化→異化への道/移動を試みる」ということです。かつての「往来」に別の風を流し込むように、ここに音やモノ、行為(新しい往来)を置くこと。
私たちは音を「空気の疎密のくり返し(振動)」によって認識しています。音が生まれる/音を聴くことと同じように、これからの疎と密の「往来」について考えながら、この場所を鳴らしてみます。
中川 裕貴
※「異化」の言語学での意味や機能については下記のサイト(hellog~英語史ブログ)を参照しました。http://user.keio.ac.jp/~rhotta/hellog/2009-07-09-1.html
※スピーカーから聞こえる音は中川が実際にこの場所でチェロを演奏。その音を録音し、録音した場所と同じ位置にスピーカーを置き、再生しています。
 


<展示風景写真(2021年1月時)>

※前半2つの写真は前谷 康太郎さんによるものです。



bottom of page